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プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。 「希望の轍」演奏 「上からマリコ」演奏 「Voyage」演奏 「スター・ウォーズ」演奏 ブログパーツ
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『マスコミ偽善者列伝 建て前を言いつのる人々』(加地伸行/飛鳥新社、2018)
☆☆☆☆☆ 俗情におもねり、時流に乗りたい政治家とコメンテーターを重用する新聞・テレビの無責任、無知、無節操への寸鉄!東洋思想の第一人者が徒然なるまま、物知り顔の人物の真贋を見抜く痛快エッセイ。 深刻そうに「その時だけの絶対反対」を永遠に繰り返すマスコミ人を嗤い飛ばします。「老生、ここ十年、世の姿や人の説について、あれこれ書き留めてきた。そしてなにやら得たものを中国古典の心に重ね、下手な絵画風に描いてきた。わが老残、いや老害の日々ゆえにこそ、言いたきことを言うまでよ」(序章より) ・本エッセイで論評されている方々(敬称略):池上彰、小池百合子、島田雅彦、澤地久枝、なかにし礼、寺島実郎、長谷部恭男、浜矩子、トマ・ピケティ、福島瑞穂、前川喜平、山口二郎、小沢一郎、鳩山由紀夫、海江田万里、立憲民主党他。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、1936年生まれ。1960年に京大文学部卒業(中国哲学)。大阪大学名誉教授という先生です。 対象としては、2012年の民主党政権~2017年末の総選挙辺りを扱っておられるので、著者が80歳くらいの頃のエッセイ集になります。中国哲学(と、当然のことながら、儒教も漢文も中国語も)がご専門なので、原稿は「毛筆」で書かれ!、一人称は「老生」とされ、各エッセイの末尾には、「故人曰く~~」として中国古典を引用してまとめられている。まず、そのスタイルだけでも特異。 で、内容ですが、著者が日々過ごす中でメディア等を通じて見聞きする言説に対して抱く強烈な違和感を、これまた強烈に斬って捨てておられます。 著者の立ち位置としては、西洋「猿真似」の近代市民社会と近代憲法観でもなく、もちろん「左筋」でもない。何か既存の政治的立ち位置というよりも、儒教的、または道徳的な筋論がベースなのでしょうか。 上記に挙げた「メディア」人の言説の、無理解さ加減、首尾一貫性のなさ、自主自尊の精神を失くした国家への依存心等が、逆鱗に触れたようであります。「馬鹿も休み休み言え」「気は確かか」と端的に斬り捨てられると、読んでいる読者の方も何だか、気がす~っとします。例を挙げると、 1)特定秘密保護法案にしても安保法制にしても「絶対反対」の運動をしていた政治家たち、それでも法案が通ってしまうと、運動を止めてしまう。「絶対反対」と言うのなら、命懸けでやれ! 2)反日を煽る中国、韓国に対しては、「謙虚に他国に学ぶという、人間としての基本」が欠けており、返す刀で社民党の福島瑞穂さんを斬る際、「軍備をなくして国民の生活を豊かにしましょう」と中国政府に言え」ときた。 そういうあんばいの議論であり、エッセイであります。こんな議論、著者には失礼ですが、初めて読みました。決して「異論、反論があります」との読後なではなく、「よくぞここまで孤高な筋論を言って下さいました」に近い。 出版社が付したと思われる「マスコミ偽善者列伝」という題名は、そういう意味で少し焦点を外しているキライもありますが、こういう議論がキチンと世に出て、(図書館でも、題名のお蔭で?)結構予約待ちになるほど注目を集めている様子なのは、読み終えた読者としても、嬉しい気がします。 ▲
by sergeant_cooper
| 2019-02-07 06:00
| 書籍・映画
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