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プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『四十七人目の男 上・下』(スティーヴン・ハンター/扶桑社ミステリー、2007)
☆☆☆☆☆ 既に60歳近くなり、アイダホの農場を開墾して余生を過ごそうと思っていたボブ・リー・スワガーのもとに、元自衛隊幹部・矢野が突然訪ねてくる。あの硫黄島の激戦の際、守備隊長だった矢野の父が携えていた軍刀を、ボブの父アールが持っていたのではないか、記念の品なのででき得れば返還してもらえないかと。 感銘を受けたボブは八方手を尽くしてその刀を探し出し、日本の矢野に届けるが、歓待してくれた矢野一家はボブが辞去したその日に何者かに急襲され惨殺、刀は奪われてしまったという。両家の父の縁と矢野に恩義を感じたボブは密造パスポートで日本に再入国、米国大使館に勤めるというハーフ女性の岡田に不思議な助力を得ながらも、矢野の仇を討つべくにわか仕込みの剣術の特訓に乗り出す。 果たしてその何者かとは、いわく付きの刀を手に入れて富と名声を企むポルノ帝国の経営者、および彼に雇われた超一流の剣士だった。ボブはイラクで矢野に率いられたという元部下の応援も得て、敵の邸宅に抜刀し斬り込んでいく。 笑いと涙で☆五つ! あの名誉ある合衆国海兵隊最高の狙撃手、タフで寡黙でスワガーがまた私たちの前に帰ってきてくれるとは。しかもそこにはボブ以上に「偉大な男」だった父アールが硫黄島で経験しながらも決して語らなかった秘密まで明らかにされる。数十年の時空を越えての父と子の結びつき、スワガー・シリーズの大河小説がしっかりと息づいています。 同時に、得意の狙撃銃は封印し、剣には剣を、ということでガイジンならではの大きな戸惑いを感じながらも剣術の特訓に励むスワガーの滑稽さ、これがアメリカの読者にならともかく、日本人読者には何とも頼りない。そのあたりは敢えてハンターもわかっていながらそういうムードを醸し出して見せたのでしょう。 ストーリーは単なる私怨を晴らす域を超え、アメリカの偵察衛星等、日米の資産を総動員した一大作戦に発展していく終盤の盛り上がりがまた素晴らしい。 遂にこのシリーズも、一風変わった本作で打ち止めになるのでしょうか。偉大なるヒーローはアイダホの農場に消えてゆく。
by sergeant_cooper
| 2008-10-29 06:07
| 書籍・映画
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