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プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『ノーフォールト』(岡井崇/早川書房、2007)
☆☆☆☆★ 大学病院に勤める中堅女性産科医・柊那智(ひらぎ・なち)は、深夜の当直で容態の急変した妊婦に緊急の帝王切開を行ったが、胎児は救えたものの母体死亡という最悪の結末を迎えてしまった。しかし、人望も厚く、万策を尽くした彼女に襲いかかったのは、無情にも遺族から提起された医療過誤訴訟だった。ショックから立ち直れないまま、原告弁護士からは人殺し呼ばわれされ、那智は遂に大学病院からの退職を決意するが、一方で、母体には極めて稀な血液病が発見され、彼女の落ち度ではなかったことが立証される。遺族からは意外にも感謝の言葉さえ聞かされた彼女は、病院復帰への想いを固める。 医師歴35年の現役医師が2年の歳月をかけて書き上げた医療サスペンス。「本の雑誌」8月号の「読者が選んだ2007年上半期ベスト1」で「久々の感動の書である!読後は涙です」と紹介されていたのを見つけ、興味を持ちました。 作者の言いたかったこと、即ち、医療過誤訴訟の増加による産婦人科医の減少 → 当直増加による職場環境の悪化 → 産婦人科医の更なる減少、という悪循環を食い止めるために、ヨーロッパのような「無過失補償制度」を導入すべし、という意見はよく伝わってきました(多少この面を強調し過ぎという感もなきにしもあらずですが)。 また、強硬派の須佐見教授、温厚な君島医長に厳格な榎原医師と、主人公の柊医師も含め、とてもよく人物が造形されています。産婦人科医としての自信を失い苦悶する彼女の心境も痛いほどわかります。作者が医師ですから、医師の側に立った描写になるのは割り引いたとしても、法律論だけを振り回して些細なことを追及してくる弁護士たちはあまりにうっとおしいし、過酷な当直勤務の実態はあまりにひどい。 折しも、奈良県では産科をたらい回しされた挙げ句流産、という事件も起こりましたが、我が国の医療環境の改善の必要性を強く感じました。
by sergeant_cooper
| 2007-09-10 06:01
| 書籍・映画
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