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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『ダーティホワイトボーイズ』(スティーヴン・ハンター/扶桑社ミステリー、1994)
☆☆☆★★ オクラホマ州立重犯罪刑務所に収監されていた終身囚ラマー・パイは、シャワールームで黒人受刑者を殴り殺した。黒人たちの逆襲を恐れた彼は看守を殺し、子分二人をつれて脱獄に成功。銃を手に入れ、当局を欺きながら次々と凶悪な犯行を重ねて逃走するラマーたちを、オクラホマ州警ハイウェイパトロールの巡査部長バド・ピューティが追跡する。 週刊文春ミステリーベスト10、1997年海外部門第7位。 『極大射程』(新潮文庫、1993)に始まる狙撃手ボブ・リー・スワガー・シリーズ第二作。ただ、本書はちょっと脇道にそれる「番外編」の位置づけで、スワガーはごく間接的にしか関与しません。 先日読んだ『真夜中のデッド・リミット』(新潮文庫、1988)は比較的素直な軍事アクションでしたが、本書は一変して「悪徳バイオレンス」を展開、あまりにも急激な方向転換で少々びっくりしました。文庫で700ページを超える大作ですが、キャラクター設定やストーリー展開が明快なため、悪徳な世界にどっぷりと浸かって一気に読めるところが楽しめます。 *** 『ブラックライト 上・下』(スティーヴン・ハンター/扶桑社ミステリー、1996) ☆☆☆☆★ 前作『ダーティホワイトボーズ』で活躍したバド・ピューティ巡査部長は事件後、殉職した同僚の妻と出奔。失意の息子ラスは、ラマー・パイの父、ジミー・パイが1955年に起こした凶悪事件で倒れたアーカンソー州警巡査部長アール・スワガーの息子、ボブ・リー・スワガーを訪ね、40年の時を隔てて起きた一連の事件の謎を解明しようとする。しかし事件の背後には大物政治家と悪徳企業家が絡み、ボブとラスに刺客が差し向けられることに。 週刊文春ミステリーベスト10、1998年海外部門第6位。 ボブ・リー・スワガー・シリーズ第三作。前作の『ダーティホワイトボーズ』全体が本書の伏線だったと言っても過言ではないほど密接に関連しています。時間差のある事件と登場人物の多さのせいで、読み始めは関連がよく呑み込めずアタマが混乱しますが、上巻の半ば過ぎあたりからプロットが真相を目指して展開し始めるのがわかり、スワガーの狙撃手としての活躍も始まります。 意外な結末もしっかり用意されており、単なるアクション物というだけではなく、推理小説の要素も兼ね備えた読み応えのある作品でした。 *** 『狩りのとき 上・下』(スティーヴン・ハンター/扶桑社ミステリー、1998) ☆☆☆☆☆ 敗色濃厚なベトナム戦争末期、反戦活動家に対するスパイ活動を拒否した海兵隊の一兵卒ダニー・フェンはベトナムの最前線に送られるはめに。しかし彼が狙撃チームとして付き従ったのは既に伝説的な英雄となりつつあったあのボブ・リー・スワガーだった。が、ボブらを仕留めるべく北ベトナムはソ連の大物スナイパー、ソララトフを送り込み、ダニーはその銃弾に倒れる。その後ボブは退役しダニーの妻ジュリィと結婚、牧場を営み平穏に暮らしていたところ、ある日突然あのソララトフの凶弾が襲ってくる。一体彼は何を狙っているのか。ボブとソララトフの一騎打ちの背後には、またしても陰謀の影が。 週刊文春ミステリーベスト10、1999年海外部門第15位。 ボブ・リー・スワガー・シリーズ第四作にして(現在のところの)完結作。本書にして遂に、ボブを英雄たらしめたベトナムでの大活躍の詳細がようやく明らかになります。豪雨のベトナム、吹雪のアイダホでの激戦は、一時ブームになった「潜水艦もの」を彷彿とさせる「読み」と忍耐のスリリングな展開で、読者を唸らせること間違いなし。この年の「第15位」という評価はあまりにも低すぎます。 本書でスワガー・シリーズは終わりなのでしょうか。確かにスワガーも齢をとったのは事実ですが、まだまだこのシリーズを読みたい気分です。 *** 『極大射程 上・下』(スティーヴン・ハンター/新潮文庫、1993) ☆☆☆☆☆ ベトナムから復員して隠遁生活を送るボブ・リー・スワガーのもとに、政府関係機関を名乗る人物からある超・長距離射撃の評価の依頼が舞い込む。旧ソ連の大物スナイパー、ソララトフによる合衆国大統領狙撃の情報があり、狙撃地点を突き止めたいというのだ。しかし、ニューオリンズであと一歩のところまでソララトフに迫りながらも、一転してボブは一切の濡れ衣を着せられ、当該機関とFBIから追われることに。事件の不自然さに疑問を抱いたFBIニューオリンズ支局員ニック・メンフィスとボブによる反撃が始まった。 週刊文春ミステリーベスト10、1999年海外部門第2位。 ボブ・リー・スワガー・シリーズの記念すべき第一作。実は1999年に我が国で高評価を受けた時に既に読んではいたのですが、『ダーティホワイトボーズ』〜『狩りのとき』の一連のシリーズに興奮をかきたてられ、内容をかなり忘れていたこともあって再読してみました。 いやはや、読んでびっくりです。シリーズのクライマックス、重厚にして迫力満点の『狩りのとき』が最高傑作かと思いきや、スリリングな展開というシリーズの特徴は十二分に発揮しつつ、本書は第一作ということで人物や背景の説明も丁寧、しかもジェフリー・ディーヴァー並みの大どんでん返しの結末まで付いている日には、この年の第2位という評価は決して伊達ではありません。 邦訳の順序が原作の出版と合わないという点については、本書の「訳者あとがき」に詳細な事情説明があります。ま、それはさておき本シリーズ、やはり原作の出版順に、しかも忘れないように一気に読むべきでしょう。6月公開予定の映画「シューター 極大射程」が本当に楽しみになりました。
by sergeant_cooper
| 2007-06-02 19:25
| 書籍・映画
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