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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『資本主義と民主主義の終焉 平成の政治と経済を読み解く』(水野和夫、山口二郎/祥伝社新書、2019)
☆☆☆☆☆ われわれは今、歴史的転換期にいる。 平成とはどのような時代だったのか。そして、令和はどのような時代になるのか。 『資本主義の終焉と歴史の危機』で歴史の転換を明示した水野和夫教授と、政権与党時の民主党ブレーンとして政治の内側を見てきた山口二郎教授が語り尽くす。 まず、平成31年間を六つの時代に分けて分析。そのうえで平成を総括し、今後を予測・提言する。見えてきたのは、日本が資本主義を卒業していく過程であり、政治が大きく変質・劣化していく様だった。 歴史的に未知の領域に入ろうとしている現在の日本。両名の主張に刮目せよ。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) このお二方の本ならば、まず外れはない。速攻で新刊本を借り出しました。 上記のとおり、31年間を、政治・経済の局面から六つの時代に分けて、それぞれの時代に政治、政局がどう動き、どういう政策が発動されたか。また、経済では、貿易や為替等でどういう動きがあったか、アメリカとの関係はどうだったか。詳細に論述されています。対談形式ではなく、それぞれの先生が、ご自分の分担を執筆されていくという感じで、対談にありがちな、議論の上滑りがなく、深みがある。 さて、本著の究極のテーマ、すなわち今後をどう展望するかですが、一言で言うと悲観的ではあります。 政治の面では、小選挙区制ゆえに、以前のような、政治家が育ちやすい環境ではないとともに、民主主義の在り方を否定するようなルール無視が横行する(以前私が読んだ、『民主主義の死に方』(スティーブン・レビツキー他/新潮社、2018)に言及されていますが、正に日本でもそのとおり)。山口先生としては、若年層がもっと政治に関心を持たないと、とされる。 経済の面ではもっと深刻かも知れない。既に世界規模で成長があり得なくなり、化石燃料もいずれは枯渇する。このエネルギー源に頼った成長という近代システムは、もうこれ以上、描けないのだ。水野先生は、「新しいシステムを構築」すべきとされる一方で「残念ながら、私には、その具体像を描くことができません」と告白される。少子高齢化等、様々な意味で今や世界の最先端になってしまった日本に対し、「日本から21世紀のトマス・ホッブズやウィリアム・シェイクスピアが登場することを期待」して対談を終わるとされている。 確かに、私も何度か同様の感想を書いていますが、新たしい思想体系をパッケージとして提示できるような天才的な思想家が、今ほど希求されている時代は、ないのではないか。日本からでなくてもいいので、是非、(私の生きているうちに?)刮目すべき思想を、目の当たりにしてみたいし、そうでないと、未来は苦しいと思う。
by sergeant_cooper
| 2019-07-30 05:29
| 書籍・映画
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