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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『林彪事件と習近平』(古谷浩一/筑摩書房、2019)
☆☆☆☆☆ 世界を驚かせ、今も謎を残す林彪事件―。その深層から見えてきた、習近平の真実! 中国ナンバー2による毛沢東暗殺計画。発覚後、専用機で亡命を図り、モンゴルで墜落。いまだ謎を残すこの事件を追跡し、モンゴル、中国各地で関係者に取材。その深層から見えてきた、最高指導者・習近平による強権政治の背景、中国共産党の真実!(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、1966年生まれ。90年に朝日新聞社に入社後、13年から18年には中国総局長を務め、現在は論説委員という人です。中国特派員生活も、結構長かったよう。 さて、林彪事件というと、毛沢東暗殺計画の発覚で否応なしに飛行機で亡命を企てるも、モンゴル高原に飛行機は不時着、大破。全員死亡ということは知っています。いまだ謎の多いこの事件を、存命の関係者に取材したり、当時の(食い違いも多い)記録を紐解いたり、結構綿密な取材を試みている。 それでも正確な経緯は定かではありませんが、自らの健康不安に加え、「ナンバー2」では何の権力もないことに不満を持った林彪が、1970年夏の高官の会議で、「国家主席職の復活」を、他の同志とともに唱える(=が、以前から毛沢東は国家主席職が設けられたとしても自分は就かないと公言していたので、おそらく、林彪自身が就くことになるだろうとの魂胆?)。 しかし、これは毛沢東夫人の江青らにしてみれば、見え透いた権力闘争。あっさりと毛沢東に邪険にされ、窮地に陥った林彪は、身の危険を感じて急遽飛行機で「脱出」したー、とのことのよう。 さて、それが習近平の現代とどうつながるのかという論考に続きます。 権力基盤が(当初は)脆弱な習近平は、いわゆる太子党の支持をアテにしていた。それは今でも変わらないが、右(より改革開放を進めて自由化する)へも行けず(=共産党の支配力が衰える)、かと言って左(=富裕化した既得権層へ斬り込んで、もう一度、平等を目指す)へも舵を切れず、結果、今のままで進めるしかないと(著者からすれば)進退窮まっているよう。 一方、中国国内では、習近平の個人崇拝とまではいかなくとも、毛沢東思想への回帰を通じて、習近平への支持率は極めて高い。が、これも著者からすると、中国に歴史を振り返れば、権力の集中が進むほど、不安定化するという経験則がある。 確かに、著者が綿密に論考したような内憂も抱えているし(=その中には、インタビューに応じてくれた人たちが口にする「モラルの崩壊」もある。文革によって、何も信じることができなくなり、拝金主義と権力崇拝だけが生き残った)、アメリカとの貿易戦争という外患もある。内外ともに大問題だらけで、類書でも指摘されるように、「行き詰まり」「崩壊」も近いのだろうか。はたまた、「今のままで進めるしかない」路線で、あと何十年間か、生き延びるのだろうか。 図体だけはこれだけ巨大になってしまった大国?だけに、隣国・日本としても、厄介極まりない問題です。
by sergeant_cooper
| 2019-07-08 05:29
| 書籍・映画
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