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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『「AI資本主義」は人類を救えるか』(中谷巌/NHK出版新書、2018)
☆☆☆★★ AIは資本主義をどう変えるのか? 『サピエンス全史』からウォーラーステインまでの必読書を導きに、人類誕生から資本主義勃興を経て21世紀に至る流れを大局的につかむ視点を提示するとともに、AIの登場によって劇的な転換を遂げる人類と世界の未来を展望。 日本と日本人はどう変わるべきか、画期的な指針を示す。有名企業幹部が学ぶ「伝説の講義」の新書化!(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、あの中谷巌先生。 はじめに、で断られていますが「私は前著「資本主義はなぜ自壊したのか」で、グローバル資本主義の問題点を指摘しました。」とある。確かにあの前著は、先生の痛烈な自己批判の著でもあり、驚きでしたが、書いてあったことはまったくの正論。初めて、目からウロコが落ちた気がしました(で、「前著」とありますが、あの本から今まで、書かれていないのだろうか?)。 さて、本著では「サピエンス全史」「ホモ・デウス」を参考にしながら、西欧文明やその価値観の普遍性に対して、大きな疑問を投げかける。 今や環境や格差、そしてフロンティアの消滅等、資本主義は明らかな行き詰まりを迎えている。金融資本主義は、リーマンショックでその破綻ぶりを明らかにし、「AI」と「データ」が席巻している。このままでは、また人類は、AIとデータに頼り、目先の利益、目先の健康、目先の幸福を追い求めるばかりか、AIやデータにただ指示されるだけの存在になってしまうのではないか。技術によって「無用」な存在となってしまう人々は、一体どうすればよいのか。 先生は、これまでの「排除の論理」(中心が周辺から搾取する、上位が下位から搾取する等)をもう止めて、日本で顕著な「包摂の論理」で代替すべきではないかと提案。マイノリティや多様な価値観等の「普遍性」をそのまま認め、西欧中心主義的な普遍主義から脱却する。包摂することによって、された側からの活力を取り込んで、資本主義の活性化をも目指す。 もちろん、新書でこれだけ壮大な構想を全部ご説明になるのは無理な話なので、あとがきでは「この根本的な問題克服のための簡単な処方箋はない。本書でも、それを明確に指し示すことはしていない。問題はそれほど簡単ではないからだ。」とされています。 確かに、この本を読んだだけでは、文中で何度も断られているとおり、「そんな非現実的なことを…」という現実的な反論も多いだろうとされており、やや読み足りない感が残ります。 この本や、参考書を使っての「不識塾」みたいな、喧々諤々の議論をしないと、本当に問題点を現実のものとして我が身に引きつけて腑に落ちないところがあると思います。 (不識塾では、こういう問題意識を持って、経営幹部候補生を教育している、という点では、とても頼もしい、さすが先生、とは感じました。)
by sergeant_cooper
| 2019-02-22 06:07
| 書籍・映画
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