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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『日航123便墜 疑惑のはじまり』(青山透子/河出書房新社、2010)
☆☆☆★★ あのベストセラー『日航123便 墜落の新事実』の著者の、衝撃の第一作復刊。 当時の新聞記事を徹底的に洗い、現場となった上野村の当時の村長、地元消防団員、歯科医師ら、関係者に徹底取材。同じグループでフライトした乗務員たちに捧げる鎮魂のノンフィクション。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、元日本航空国際線客室乗務員。国内線時代に事故機のクルーと同じグループで乗務。その後、官公庁、各種企業等の接遇教育に携わり、講師として活動中とのことです。 当時、憧れていたスチュワーデスになり、先輩社員から厳しく指導を受け、寮生活でも公私ともにお世話になった。自分も何度も乗務したことがある123便が、あの事故を起こし、その事故機には自分の同僚たちが乗務していた! そういう、一種の喪失感や、「生き残ってしまった者の責任感」から、本著が執筆されているようです。そういう意味で、「疑惑のはじまり」と言うよりも、まずは先輩方への追悼の念に、記述が溢れている。 肝心の「疑惑」の方ですが、著者に依れば、以下だそうです。 1)事故原因は「後部圧力隔壁」の金属疲労、とされた。隔壁が吹っ飛び、垂直尾翼も吹き飛ばし、飛行不能に陥ったとされる。 が、1990年の時効後に遺族が公開した事故直後の機内の写真を見ると、皆、平静にしている(もし隔壁がなくなったのなら、急激な減圧で物が散らかったり、吸い出されたりで大惨事になるところ、そうは見受けられない。おまけに、4名の生存者のうちの客室乗務員も、直後の事情聴取に応えられているほど(=鼓膜に影響が出ていない))。 2)当該隔壁は、貴重な物証として保存、分析すべきところ、何故か、救出の邪魔になるとのことで現場でさっさと切断されてしまった。 3)まだ事故調が調査中だと言うのに、米ボーイング社が何故か「数年前の尻もち事故時の修理が不十分だった」との原因を示した。 4)当時、事故現場が特定できず、一日近くかかった。 が、これも当時の米海兵隊チームが、御巣鷹山の事故現場を特定してすぐにヘリを向けているのに、何故か上層部から「日本側も知っていて、すぐ救助に行くから引き返せ」との指示を受けて引き返してしまった(が、日本側が御巣鷹山に到着したのは、ずっと後)。もし米軍がすぐ救助に入れば、救えた命が多かったはず。 5)おまけに、事故調の資料は、時効を迎えると、すべて廃棄されてしまった。 6)さらに言えば、当時の中曽根首相、約一か月後に現場入りするまで、隣県の軽井沢で静養しっぱなしで、なぜ首相が緊急事態対応していないのか、理解に苦しむ。 と、疑惑のはじまり、とまでは言えなくても、普通に読んでいてもおかしな対応で締めくくっているなぁとの印象を持ちました。 あの事故が起きた時、私は当時大学三年生で、夏休みで旧ソ連に旅行中でした。旅行先で現地ガイドがロシア語の新聞から「日本で大きな飛行機事故が起きたらしい」「尾翼が海で見つかった」「山中に墜落した」と、断片的な情報ばかりで、一体どうなったんだ?と思ってました。帰国してから初めて、全容を知った訳です。 本著にも、後で有名になったボイスレコーダーの声が記載されていて、「どーんといこうや」「パワーパワー」とか、確かに当時、ニュース番組でそういう緊迫感に満ちた最期の音声が報道されていたなぁ、と思い出してしまいました。 著者は、本著では事故原因の究明と言う点に加えて、その後のJALの迷走(JASとの経営統合、契約社員の増加による規律の弛緩等)も取り上げ、かつて自分が先輩からプロ根性を叩きこまれた頃と様変わりしてしまったことを嘆かれています。それは言えるかも知れない。 続編で、著者の斬り込みはどこまで進むのでしょうか。期待しております。
by sergeant_cooper
| 2018-10-29 05:35
| 書籍・映画
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