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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『壊れゆく資本主義をどう生きるか』(若森章孝、植村邦彦/唯学書房、2017)
☆☆★★★ 深刻化する世界的な分断と排除の根源には、ナショナリズム/レイシズム/階級問題がある。ナショナリズムと人種主義に関する古典著作「人種・国民・階級」を読み直し、その現代的意義を明らかにする。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 初めてお目にかかる先生ですが、若森氏、1944年生まれ。関西大学名誉教授(経済学博士)。植村氏、1952年生まれ。一橋大学大学院博士課程修了(社会学博士)。関西大学経済学部教授だそうです。 本著は、両先生の報告と対談で構成されています。そもそもは2014年6月に再刊された『人種・国民・階級』(バリバール、ウォーラーステイン/唯学書房)を受け、彼らが提起した問題を日本の文脈に即して受け止めて、それを若い読者にわかりやすい形で伝えるべく、その後二年近く、関学の若森研究室で行われた報告と対談をまとめたもの(プロローグより)だそうです。 実際、「新自由主義と自由、民主主義」「国民/ナショナリズム」「人種/レイシズム」「階級/階級闘争」「「資本主義の終わり」の始まりとオルタナティブ」と、非常に間口の広い議論が展開されています。言及された著作も多く、若い読者にと言うよりも、若い研究者向けと言いたくなるほど専門的。これだけの参考文献、一般読者が読んでいるはずがありません。 資本主義の終わり、というのは本当に多くの論者が議論しているところです。両先生は、端的にまとめると、資本主義(≒企業)に依存しない生き方、副業や農業(自活の途)、コミュニティ等のオルタナティブを立ち上げて、企業べったりの生き方から軸足を移していくことが、それに備えることだと考えておられるよう。 ただ、この程度の些細な方策が、果たして「資本主義」という巨大でとらえどころのないシステムのオルタナティブとして有効なのかとやや疑問にも感じますが、確かに類書を読んでも、同様にこの程度の「対案」で終わることが多い。それほど、見通しを立てにくいということでしょうか。 それにしても思う、と言うか驚かされるのは、19世紀にマルクスが見立てた資本/資本主義の分析が、今もなお、現代社会の理解に有効な手立てとなっている点。 両先生は、スウェーデンで成功している社会民主主義的政策を見本とし、このためには国家の役割を見直してグローバリゼーションの水準を引き下げることが有効とされています。この議論は、確か内田先生からも聞いた気がする。 やはり、現時点ではこのような方策しかないのでしょうか。問題はあまりに巨大で、私たちの人生/生活を守る術は、あまりに小さく感じる。
by sergeant_cooper
| 2018-03-24 10:06
| 書籍・映画
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