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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『リベラルという病』(山口真由/新潮新書、2017)
☆☆★★★ 人間への信頼、平等の理念にもとづくアメリカのリベラリズムが今、危機に頻している。 政治や司法から、宗教観や家族観、性差や人種問題まで、伝統的コンサバティズムとの対立を繰り返してきた歴史をひもとき、トランプ政権下で大きく軋む社会の断層を浮き彫りにする。 さらには、欧米のリベラリズムを奇妙な形で輸入・加工し続けてきた日本的リベラルの矛盾と限界をも鮮やかに解き明かす。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、1983年生まれ。以下に紹介するように、スーパーに頭が良いエリートのようです。 東大法学部首席卒業(3年次に旧司法試験合格)後、財務省入省。その後2015年まで弁護士事務所に勤務し、ハーバード・ロースクール留学(ニューヨーク州弁護士登録)。Wikipediaによれば、現在は某弁護士事務所に勤務するかたわら、タレントとしてテレビ番組にも出演(=実際、画像を見ると綺麗な人です)とか。 さて、こんな「ご経歴」の人が、一体リベラルの何を「病」と断じるのか。 アメリカと日本に分けて、比較しながら論じていますが、まず米国。レーガン政権時に理論武装が整った「コンサバ」共和党は、小さい政府、市場経済、血の繋がった核家族等を理念とする。一方の「リベラル」民主党は、第二次世界大戦時のルーズベルト大統領以来、大きな政府(による平等の実現)、財政赤字を厭わず市場に介入して需要を創造、そして家庭問題では、いわゆるLGBTを擁護。著者に言わせれば、どちらも軸が通っており、政権担当能力がある。 方や日本はどうか。 自民党が長年、保守と言いながらも利益配分を通じてリベラル的な政策をも(いいとこ取りして)包含してきたため、対抗馬の野党(本著執筆時には民進党)は、与党の敵失をあげつらい、何でも反対するしかない(要するに、パッケージとしての政策理念に欠く)。もちろん、自民党がそうだったから仕方がない立ち位置という事情はあっても、アメリカと比べるとあまりに見劣りがする。 もちろん、アメリカのリベラルも、理想主義を掲げるあまり、民主主義を他国に強要して軍事介入するとか、生殖医療の発展に伴って一体どういう家族像を描くのか迷走するとか、見えない部分も抱えている。加えて、「エスタブリッシュメント」臭さが有権者に嫌われ、今回のトランプ大統領の出現を許してしまった。 著者が言うように、理性と理想主義を過信するのも行き過ぎな面があるとは思います。また、日本においてはそもそもコンサバ対リベラルという構図さえ描けないのも事実。 しかし、本著のタイトルがミスリーディングなのかも知れませんが、リベラルの「病」と断じるほどのことか。アメリカにはアメリカの、日本には日本の、政治理念と政治文化の違いがある、というだけの話ではないのか。 著者があまりにも「エスタブリッシュメント」過ぎて、やや、やっかみ半分の感想になってしまったかも知れません。
by sergeant_cooper
| 2017-11-18 08:23
| 書籍・映画
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