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プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』(適菜収/講談社+α新書、2012)
☆★★★★ 19世紀の終わり、ニーチェはこの先、二世紀がニヒリズムが徹底されていく過程と予言しました。その予言は的中。あらゆる「真理」の根拠を失った近代人は、ますますおかしな袋小路に閉じ込められるようになりました。 政治やJポップ、グルメ、経済などを素材に、「なぜいまの世の中はおかしいのか」を明らかにしていきます。B層=近代を妄信するバカの行動パターンを分析することで、今の時代の病を浮き彫りにします。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 『キリスト教は邪教です!』(2005)を検索すると、著者のニーチェ関連本があったのでついでに借りてみました。 副題でいう「B層」という用語ですが、かつての郵政選挙時、自民党がマーケティング会社と選挙戦術を練った際に、マーケティング会社から、有権者の分類の方法として提示されたものだそうです。 横軸に「構造改革に賛成(右)、反対(左)」、縦軸に「IQが高い(上)、低い(下)」という座標を描き、右下(つまり、構造改革には賛成だがIQは低い)に分類されたのがB層。ワンフレーズ、キャッチフレーズ、耳当たりの良い選挙公約、マニフェストに対し、(IQが低いということで)単純に賛同するので、この層を重点的に掘り起こそうとなったとか。 そして今、著者の見立てでは横軸に他の価値観を入れさえすれば、同じようにB層が摘出できる。素人丸出しの政治家、低級な音楽やテレビ番組、コメンテーター等々。もちろん、当のB層である国民大衆も依然として、いる。これらB層に分類される人々が、日本をダメにしていると説く。 そしてニーチェのの繋がりで言えば、下層民、愚蒙な大衆は(正当に)区別、差別されてしかるべきであり、社会は「高貴な人」によって担われなければならない。保守的な価値観は伝統を安直に捨て去り、やれ平等だの人権思想だの社会主義だの言っている大衆と、それに支えられた国家は、これまでナチス等の独裁国家を生んだではないかときます。 また、日本のニーチェ専門家の学者先生の本を引っ張り出し、この人は勘違いしている、誤解していると批判。ニーチェの原典(の和訳)を引きつつ、学者先生の問題をズバズバ指摘しています。 内容としては上記のようなものですが、まず第一に、私自身、ニーチェの入門本、解説本を何冊か読んだ程度で、ほとんど理解していないということを痛感しました。とある本を読めばなるほどと納得し、この本で(ちょっと違うことが書かれていても)そういうものかと思う。本著で著者が舌鋒鋭く批判していても、当の私がその是非を判断できません。 なお、評点☆一つと非常に低い点を付けましたが、著者の議論の進め方が相当荒っぽいと感じます。 私のような読者が読む新書なのに、端折ってぐいぐい解説されても、何だか煙に巻かれた印象ばかり強くて、素直に読めない。 2012年上半期の出版ということで、当時の民主党政権が一番槍玉に上がっています。確かに著者がこき下ろしたくなる気持ちは私も理解できますが、そこはニーチェ哲学者なのだから、もう少し議論の作法があるのではないかい、と、やや雑駁な感想を持ちました。
by sergeant_cooper
| 2017-10-18 06:17
| 書籍・映画
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