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プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『街場の戦争論』(内田樹/ミシマ社、2014)
☆☆☆☆☆ 日本はなぜ、「戦争のできる国」になろうとしているのか? 安倍政権の政策、完全予測!全国民の不安を緩和する、「想像力の使い方」。 シリーズ22世紀を生きる第四弾! 改憲、特定秘密保護法、集団的自衛権、グローバリズム、就職活動…。「みんながいつも同じ枠組みで賛否を論じていること」を、別の視座から見ると、まったく別の景色が見えてくる! 現代の窒息感を解放する、全国民必読の快著。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) ウチダ先生の本はこれまで何冊も読んでますし、もう読み尽くしたかとも思ってました。大体、トーンは同じだし。 と思いながら「まえがき」を読むと、(諸般の事情により?)2013年暮れから2014年夏にかけての半年だけで何と10冊以上の本を出していたとか。当然、重なる部分も出てくるしで、今回の本著、「どこかで読んだ話」は相当切り捨てたとのことです。ただ、そうは言っても上記の内容紹介にある話は他の本でも同様に語られてはいますが…。 ま、前置きはさて措き、著者の議論はもう、99.999%以上正しいと思います、賛成です、私もそう感じます、という内容です。 私も、ウチダ先生とは(おそらく)正反対の立場の論者の本も読んでいるので、もう直接噛み合わせて優劣をつけるというのが非常に難しいのですが、少なくともこの本に沿って議論を聴いている限り、まったく正当に思える。 最初の議論からして刺激的。 もし日本がミッドウェー海戦直後に講和していたらどうなるか。著者がわざわざこういう「if」を持ち出すのは、先の大戦にて、日本が敗戦とその後の対米従属路線を主体的に総括さえできないほど徹底的に負けてしまったため、もし、中間程度で講和してたらどういう日本が今あるか、ということを考えてみようというもの。当然、大日本帝国憲法が存続し、私たちは「臣民」であるし、負け戦の途中で講和したため、「次にアメリカと戦う時はどうやって勝つか」を真剣に考え、当該負け戦の原因と責任追及を徹底的に行なっていただろう。仮に海外植民地をすべて手放した大日本帝国であったとしても、今のような状態ではなく、少なくとも「主権国家」であっただろう。 先の大戦の総括については、白井聡、片山杜秀らの本でも突っ込んだ議論がありましたが、先生も同趣旨です。さらに、先生のご持論でもある「国民国家は株式会社ではない」から、国家は経済成長のために存在するのではない、どんなことがあっても生き延びて国民を守るために存続しつづけるものなのだ、と続きます。これが、現政権の「経済成長最優先」路線批判に通じます。 また、議論を広げて、改憲勢力の底の浅さ、就職活動の在り方、学問の在り方(を武道に関連づけて)、平時と有事のリーダーの在り方や育て方と、幅広い。どの議論をとっても、言われてみれば膝を打つ「当たり前」感がありますが、誰も正面からここまで口にしないことを敢えてどんどん俎上に載せるのが先生らしい。と言うか、今の言論人で先生ほど多彩なフィールドにわたって強靭な論陣を張っている人がいるだろうか。 またしても、目から鱗が落ちました。
by sergeant_cooper
| 2017-04-19 05:46
| 書籍・映画
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