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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『国のために死ねるか』(伊藤祐靖/文春新書、2016)
☆☆☆☆★ 新安保法制が施行され、自衛隊員の「戦死」がいよいよ現実味を帯びてきました。入隊にあたって、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務める」と宣誓してきた隊員たちは、命令一下、「死地」に飛び込むことが求められます。 しかし、その命令が、たとえば「他の国とのお付き合いのため」に発せられたものであったり、政治家の人気取りのためのものであったりしたら、その命令は本当に「正しい」ものと言えるのでしょうか。つまり、今の日本に、自衛隊員に「死ね」と命じる資格はあるのでしょうか。 1999年の能登沖不審船事件をきっかけに創設された自衛隊初めての特殊部隊「特別警備隊」の先任小隊長として、足掛け8年にわたって部隊を率い、国防のまさに最前線にいた筆者が、「国のために死ぬこと」の意味をとことん突きつめたのが本書です。 戦前、陸軍中野学校で教育を受け、蔣介石暗殺を命じられたが果たせないまま終戦を迎えた父親、上官を「こいつ」呼ばわりしながらも、最強の戦闘員ゆえに異例の出世を遂げた陸上自衛官X、自衛隊を辞めたあと移り住んだミンダナオ島で死線をくぐりながら一緒に戦う技術を練磨した美しき女性戦士など、多彩な人物が織り成す物語は、やがてあるべき国家像をわれわれの前に見せてくれます。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、私と同じ1964年生まれ。日体大卒業後、体育教師の途に進むことを止めて、横須賀海兵団に一兵卒として入隊。1999年、最新鋭イージス艦みょうこうに航海長として乗り組んでいた際に、初めての海上警備行動が発令され、臨検の訓練もしていない一団を北朝鮮不審船に送り込むことになった著者。 が、これをきっかけに、海上自衛隊には特殊部隊としての「特別警備隊」が新設されることなり、初代の先任小隊長兼教官を命ぜられる。外国の例に倣うことなく、我が国独自の特殊部隊をイチから立ち上げ、何とかモノにしたかと思った矢先、艦隊勤務を命ぜられ、退官することに。 フリーとなり、これまでの経験を振り返り、さらに磨きをかけるべく、紛争地域のミンダナオ島に赴き、現地部族の20歳の女性ラレインを弟子兼師匠として訓練に励む。そういった半生の中で、戦いとは何か、何のために戦うのか、国とは何か、等、著者が思うとところを綴った内容です。 父親の影響もあり、また、自身が下士官として特殊部隊創設に身を持って関わり、さらには赴いた先のミンダナオ島では、訓練等といった生易しい世界から一気に、殺るか殺られるかといった命懸けの「特訓」を思い知らされる。 著者は、現実には人を殺した経験はないのかも知れませんが、自衛隊という軍隊がそういう位置付けである以上、命を捨ててでも攻撃する、国を守るといったことにはどういう気概が必要なのか、どういう国である必要があるのか、自分自身と私たちに対して、非常に重たく、厳しい自問自答を繰り返しています。 体感、経験に裏打ちされた、生の現実が眼前にある、と言っていいでしょうか。保守や革新や憲法といった政治的理念の問題ではない。命を懸ける、隊員に命を懸けさせるということはどういうことか、私も、この問題を突き付けられた想いがしました。 実力部隊を持つ以上、また、独立国家として歩む以上、国防の問題を人ごと、あるいは、政治家任せにはできないと感じました。
by sergeant_cooper
| 2016-11-24 06:15
| 書籍・映画
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