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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『「文系学部廃止」の衝撃』(吉見俊哉/集英社新書、2016)
☆☆☆★★ 2015年6月に文科省が出した「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」の通知を受け、各メディアは「国が文系学部を廃止しようとしている」と報じ、騒動となった。これは事の経緯を見誤った報道ではあったものの、「理系」偏重と「文系」軽視の傾向は否定できない。 本著では、大学論、メディア論、カルチュラル・スタディーズを牽引してきた著者が、錯綜する議論を整理しつつ、社会の歴史的変化に対応するためには、短期的な答えを出す「理系的な知」より、目的や価値の新たな軸を発見・創造する「文系的な知」こそが役に立つ論拠を提示。実効的な大学改革への道筋を提言する。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、1957年東京生まれ。当の東京大学副学長等の要職も歴任され、「カルチュラル・スタディーズの中心的役割」を果たした学者の先生です。 上記のような報道が昨年あり、結構、異論反論、議論があったのは記憶しています。文科省も随分短絡的な政策を推進するものだなぁ、と文系出身の私は感じ、メディアの大騒ぎもごもっともと思っていました。 が、著者によれば、当該報道は文科省が随分以前から推進してきた政策の、2015年6月に出した通知一枚を(捻じ曲げて)針小棒大に騒ぎ立てたもので、文科省もそこまで思っていなかったらしい。要は、メディアのマッチポンプだったわけのようです。まず著者は、その点を指摘しています。なるほど、そういうことでしたか。 引き続き、著者の議論は、少子高齢化で大学運営も厳しくなる中、規制緩和で大学/学部は増える一方。これからの大学はどうあるべきか、という点まで論じています。例えば、留学生の受け入れや、英語で行う科目の増加、社会人入学枠の拡大や、大学院での指導法の在り方の見直し等。実際に教育(行政)の現場におられた方だけあって、確かに著者の唱える方向性が合理的なのかも知れません。 が、他に(特に、同業の)ウチダ先生の議論をたくさん聞いてきた私としては、どうも腑に落ちない。 ウチダ先生式に言えば、大学は健全な市民を送り出す使命を持つもの。学生自ら、学びを起動させるよう仕向ける場。ちょうど、武道の師弟関係のような在り方を想定しているように思いますし、私も、この方に共感できていました。 が、著者によれば、文系は役に立つ、という反論はごもっともとしても、大学改革に関する議論については、どうも(文系は価値創造的学問だと強調されておきながら)どうも合理性一辺倒のように感じます。ちょっと私の読み方が浅いのでしょうか。
by sergeant_cooper
| 2016-08-06 05:37
| 書籍・映画
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