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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『天空の蜂』(東野圭吾/講談社文庫、1995)
☆☆☆☆☆ 奪取された超大型特殊ヘリコプターには爆薬が満載されていた。無人操縦でホバリングしているのは、稼働中の原子力発電所の真上。日本国民すべてを人質にしたテロリストの脅迫に対し、政府が下した非情の決断とは。そしてヘリの燃料が尽きるとき…。 驚愕のクライシス、圧倒的な緊追感で魅了する傑作サスペンス。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 東野圭吾の作品は、以前、あの「加賀恭一郎」シリーズを読破し、もう本当に、感銘を受けてしまいました。人物造形の巧みさ/切なさ、周到なプロット、詰将棋のように外堀を埋めていきながら、そうとは感じさせない、あっと言わせる結末。 さて本作は、もうかなり前に、電車の中吊り広告で見知りました。何でも映画化決定だとのことで、面白そうだったので借り出した次第です。が、読み始めてちょっとびっくり。書かれた時点が、まだ阪神大震災の直後。インターネットはまだなくて、パソコン通信も携帯電話も普及してなくて、公衆電話にテレホンカード入れてる。こんな以前の小説がなぜ今? が、今、この時点で映画化の話が出たという意味が衝撃的過ぎるほど、2015、6年現在の今を、あたかも20年前に予知していたかのような内容でした。これまたびっくり。 原発(しかも高速増殖炉)のウィークポイントは何か。想定外ということにして、対策そのものが怠られていないか。使用済み燃料プールという黒子の施設が、一番危険なのではないか、等々。今では米軍で当たり前になったドローン(無人機)も先取りしているかのよう。もちろん、作者としては、東日本大震災後の状況を予測すべくもありませんが、見事に将来の「問題点」を指摘してしまっている。 また、「驚愕のクライシス・サスペンス」(本書の帯より)とあるように、事件発生から決着まで僅か一日内の10時間という短時間に、警察、自衛隊、原発関係者を総動員して対応し、対策を練り、捜査網を絞り、大団円に結び付けている、並の筆致では、とてもじゃないが書ききれない。 もちろん、ただの「サスペンス」ではなく、子供を亡くした親心や、いじめにあった気持ちや、職場での不倫・恋愛関係や、ヘリコプターに閉じ込められた子供を「神業」で救出しようとする救難隊員や、たくさんの人間ドラマも詰め込まれている。 いやはや、東野圭吾恐るべし!まだデビューしてから間もないころの作品だと思いますが、堂々の社会派サスペンスでした。
by sergeant_cooper
| 2016-02-19 07:41
| 書籍・映画
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