検索
プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
カテゴリ
タグ
NFL(540)
ライブ(220) 広島市(76) 試乗(75) 浜崎あゆみ(72) クラシック(69) 海外ドラマ(64) 中央線(62) けっとちゃっぷ(62) ジェフリー・ディーヴァー(53) ピアノ(50) ロシア(49) ラジオ(49) マイクル・コナリー(48) 内田樹(43) 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
ライフログ
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
『英語の害毒』(永井忠孝/新潮新書、2015)
☆☆★★★ 日本人の多くは英語を必須能力と捉えている。会話重視の教育はさらに低年齢化し、「日本語禁止」の企業まで登場する始末だ。それが「自発的な植民地化」への道だとも知らず―。 本書では、気鋭の言語学者がデータに基づき英語の脅威を徹底検証する。「企業は新人に英語力など求めていない」「アジアなまりの英語こそ世界で通用する」等、意外な事実も満載。英語信仰の呪縛から解き放たれること必至の画期的考察!(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 英語教育一辺倒の風潮に警告を鳴らす本としては、これまでのように、幾つか読みました。因みに著者は、東大文学部言語学科卒業後、アラスカ大学大学院人類学科にて博士号取得(エスキモー語)。現在は、青山学院大学経営学部准教授という方です。 社会言語学というよりも、一般/比較言語学の知見が多く入っているようには思いますが、上記にあるように、 1)企業では、決して大学生に英語力を第一に求めているわけではない(=数値化しやすいので、ついでに訊いているだけ。重視されるのは、コミュニケーション能力とか、論理力とかの方)。 2)白人ネイティブを目指して英会話を勉強しても、所詮「会話言語能力」(=日常会話)がせいぜいで、本当に必要な「学習言語能力」(=論理的な文章で書いたり話したりすること)は難しい。それなら、以前と同様、英文読解で十分。 3)英語=アメリカ人/イギリス人(の白人)という刷り込み。彼ら目線での物の味方が染み付いてしまうことが怖い。2)と併せれば、逆に、彼らの側にしてみれば、日本人がわざわざ自分たちに付き合って、いわば奴隷的存在に甘んじることを助長するのみ。 4)世界を見渡せば、英語ネイティブの、早口で慣用句の多い会話は、(非ネイティブには)理解されない。むしろ、日本人のカタカナ英語くらいが、非ネイティブの人にも十分理解される。その意味でも、国際化を言うのであれば、ネイティブ並みの会話力にこだわる必要なない。 と、さくっと読めてしまう本の割に、かなり強烈な主張が詰まった内容でした。また、こういう傾向を、産業界が後押ししているからタチが悪い。TPP全面発効の暁には、日本は本当に「植民地化」するのではないかとまで懸念しています。私もやや似た想いがあります。 いずれも、ごもっとも。言われなくてもわかってます。そんな風潮を煽る人々も、鼻持ちならない。 が、言語帝国主義という、昔からある議論の延長線上の話ではあり、ある意味、議論としては予想は付く内容です。それなのに、Amazonのレビューとか見ると絶賛が並んでいる。悲しくなります。このくらいのこと、常識以前の問題として理解した上で、英語についての議論をしようよ、皆さん、と言いたいです。
by sergeant_cooper
| 2016-01-10 06:24
| 書籍・映画
|
Trackback
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||