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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『歴史問題は解決しない』(倉山満/PHP、2014)
☆☆☆☆★ 安倍内閣でも戦後レジームを覆すことはできない。学校では絶対に教えられない歴史講義。(以上、本書の帯より) 引き続き、倉山満氏の本を読んでいます。本著では、 1)ウェストファリア体制後、国際法が広まった。そこでは、従来の宗教戦争の下地となっていた「差別戦争観」(戦争には正義と悪がある。したがい、正義を名乗る側は、悪を殲滅することが正当化される)を否定し、国権の発動たる戦争は政治の延長に過ぎず(戦争には善悪はない)、宣戦布告と講和条約締結によって一段落する「ゲーム」であること。ゲームである以上、非戦闘員や軍使を殺さないといった軍事合理性に基づいたルールがあるという「無差別戦争観」が確立した。 ↓ 2)しかし、ヨーロッパ諸国がこの「文明」を適用するのは、白人のキリスト教国間だけで、有色人種は奴隷にして植民地支配しても構わないというダブルスタンダードが適用された結果、日本も何とかこのルールを受け入れ、ヨーロッパ基準での文明国の仲間入りを果たした。 ↓ 3)が、清教徒が宗教原理主義に基づいて建国したアメリカには、「無差別戦争観」は理解できず、敵=悪の構図を引きずった。南北戦争では南部を殲滅して北部の価値観を押し付け、第一次世界大戦後には、ウィルソン大統領が「民族自決」を唱えた結果、植民地に依拠したヨーロッパ諸国の足下を掘り崩し、アメリカの価値観が、新たなスタンダードになってしまった。 ↓ 4)第二次世界大戦においても、敗戦国・日本に対しては、戦後からいよいよ(アメリカにとっての)「総力戦」が始まり、新憲法の制定と東京裁判史観による歴史の歪曲によって、日本の徹底した弱体化が今なお継続している。 という点を縷々説明しながら、(アメリカの「総力戦」が継続している以上)タイトルにもあるような、「歴史問題」とはそう軽々に解決されないのだ、としています。 アメリカの登場によって、国際社会が新たなルールの下に変質した結果、従来型のヨーロッパ基準での文明国化を果たした日本には、悲劇的なこととなってしまった。また、血に塗られた歴史を二千年も積み上げてきたヨーロッパ諸国の基準からしても、そのような(野蛮な)国内史を持っていない日本には、歴史を捉えるズレがある。 著者に解説されると、なるほど、当たり前だ、と思えることですが、こういう議論は、おそらく日本では新鮮なのではないでしょうか。著者の本は、最近になって続々刊行され、いずれもAmazonのレビュアーからは高評価を得ていますが、読者の気持ちが理解できる気がします。
by sergeant_cooper
| 2015-02-20 06:16
| 書籍・映画
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