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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『イエス・キリストは実在したのか?』(レザー・アスラン/文藝春秋、2013)
☆☆☆☆☆ 聖書はもともと、イエスの死後、布教に携わったイエスの使徒たちの手紙や文書を、一つに編んだもの。 著者は、それぞれの弟子たちの文献、聖書以外の歴史的な史料を比較調査することにより、聖書で、何が捏造され、何が史実から落とされていったかを明らかにしていく。 イエスとは実際にはどのような人物だったのか?そしてイエスは何を実際に説いていたのか?そしてそれがどのように変質して、世界宗教へと飛躍していったのか?「聖書」の物語と、実際の史実の差から見えてきたものとは? イスラム教徒による実証研究。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、1972年イラン生まれ。イラン革命時にアメリカに亡命し、アメリカに来て若い時分、キリスト教の教えに感動し、熱心な信者になるが、聖書を丹念に読んでいくと、どうもその教えや聖書そのものに多くの矛盾があることに気付き、大学での研究生活に入る。その20年間の研究の集大成が本著とのことで、アメリカでは20万部以上のベストセラー、25か国語に翻訳されたそうな(因みに、今現在、著者自身はまたムスリムに戻ったらしい)。 この驚愕のタイトルの新刊を書店で見つけ、さっそく読んでみました。まるで大澤真幸先生や、岸田秀先生が取り上げそうなタイトル。しかしこのタイトルを厳密に意訳すると、要するに、聖書において、後代の使徒や教会が作り上げた神としてのイエスと、実際に紀元前後にナザレの地に生まれ、布教を行ったイエスは、どう違うのか。聖書の記述をいったんカッコに入れて、あらためて実証的に確かめてみようというものです。 確かに、当時のイエスは、「キリスト教」なるものを創始しようとして活動したわけではなかった。おそらく、権力と癒着して腐敗したユダヤ教を(激烈に)改革しようとしたに留まるものだったろう。しかし、エルサレムを追われ、各地に散ったイエスの弟子たちは、次第にユダヤ教とのつながりをそぎ落とし始め、イエスの言葉に、ユダヤ人以外にも宣教できる普遍性を与えていった。そういう意味では、著者が言うように、キリスト教は、パウロが創始したと言える。しかしこれが本当に、イエスが望んだ改革の結果、あるいは結果としてのキリスト教の誕生と言えるのだろうか? しかし、著者は本著の最後を以下の言葉で締めくくっています。 「「ナザレのイエス」-人間としてのイエスで、それは「救世主」イエスに負けず劣らずカリスマ的で、人を動かさずにはいられない魅力に溢れる、賞賛に値する人だからだ。ひとことで言えば、彼は信じるに値する人物だ」 歴史的人物としてのイエスの言動は、悪く言えば、後代の使徒たちによって都合のいいように解釈され、それがキリスト教という世界宗教になり、イエスは「神の子」に祭り上げられてしまった。しかしその当否はさて措き、そういう可能性を秘めた教えを行ったイエスは、確かに、キリスト教をもたらした「神の子」と言ってもいいのかも知れない。
by sergeant_cooper
| 2015-01-14 05:26
| 書籍・映画
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