検索
プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
カテゴリ
タグ
NFL(540)
ライブ(220) 広島市(76) 試乗(75) 浜崎あゆみ(72) クラシック(69) 海外ドラマ(64) 中央線(62) けっとちゃっぷ(62) ジェフリー・ディーヴァー(53) ピアノ(50) ロシア(49) ラジオ(49) マイクル・コナリー(48) 内田樹(43) 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
ライフログ
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
『逆転世界』(クリストファー・プリースト/創元SF文庫、1974)
☆☆☆★★ 「地球市」と呼ばれるその世界は、全長1500フィート、七層から成る要塞のごとき都市だった。しかも年に36.5マイルずつレール上を進む可動式都市である。そんな閉鎖空間に生まれ育った主人公ヘルワードは、成人を迎えた日に初めて都市の外へ出ることを許された。だがそこで彼が見たのは、月も太陽もいびつに歪んだ異常な光景だった。 英国SF協会賞に輝く、鬼才の最高傑作。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) これも『都市の誕生』(P.D.スミス/河出書房新社、2012)の中で触れられていたもの。『内側の世界』(ロバート・シルヴァーバーグ/サンリオSF文庫、1971)は、24世紀の超高層ビル群を舞台に新しく出現した人類文明がテーマでしたが、この『逆転世界』、確かに動く「都市」こそ出てきますが、『都市の誕生』で触れるほどの内容の関連性があるのかしら? それはともかく、上記の内容紹介では、このストーリーはさっぱりわからないと思います。私も最後に舞台裏が明かされるまで、こりゃ一体何なんだ?と思いました。 常に動いている「最適線」なる地点を目指す「地球市」という構造物。そこで200年もこの社会は暮らしているわけですが、実際、主人公のヘルワードが成人し、初めて地球市の外に出て「南」に行くと、人物は縦に押しつぶされ、戻ってみるとやけに時間が進んでいた。逆に「北」に測量に出かけると、人物は縦に細長く、時間はゆっくりと進む。何か相対性理論の世界。だから「地球市」は、南に後れを取って潰されないよう、北との間の「最適線」を目指して動き続けるよう、宿命づけられているというのだ! しかしそんな中、外部世界(実は、化石燃料がなくなって文明が「大崩壊」した後、一時的に野蛮化したイングランド)からやってきたエリザベスが、ヘルワードたちの「理論」は全くの認識違いで、彼らの住んでいる「地球市」も、その他の世界も同じ惑星である地球にあるのだと気づき、説得する。ヘルワードたちが間違ったのは、地球市を当初創造した素粒子物理学者が、その動力に人間の認識のずれを起こす装置を使ってしまい、(本当は物体は潰れたり伸びたりしてはいないのに)地球市の人間には大事が起きているような「認識」のずれを引き起こしているだけなのだと。 種明かしをするとこういうことだったのか。これがわかるまで、一体この惑星の地球が、どう物理の地平からおかしい方向に行ってしまったのか皆目見当が付かなかった。しかし逆に言うと、そういう点に目を付けてSFを仕立てた作者はさすが。大御所、鬼才と言われるだけある。う~む。
by sergeant_cooper
| 2014-03-06 06:33
| 書籍・映画
|
Trackback
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||