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プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『海賊とよばれた男 上・下』(百田尚樹/講談社、2012)
☆☆☆☆☆ 「歴史経済小説の最高傑作!」(西川善文・元三井住友銀行頭取」、「『宮本武蔵』、『竜馬がゆく』、青春歴史小説の新たな古典」(末國善己・文芸評論家)。発売以来、激賞の声が止まない、百田尚樹氏の書き下ろし長編。物語は、敗戦の日から始まる。 「ならん、ひとりの馘首もならん!」、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、戦争で何もかもを失い、残ったのは借金のみ。そのうえ大手石油会社から排斥され売る油もない。しかし国岡商店は社員一人たりとも解雇せず、旧海軍の残油浚いなどで糊口をしのぎながら、逞しく再生していく。 20世紀の産業を興し、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて世界と闘った男とは。 出光興産の創業者・出光佐三をモデルにしたノンフィクション・ノベル、『永遠の0』の作者・百田尚樹氏畢生の大作。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 本作の冒頭に「この物語に登場する男たちは実在した。」とあり、一方で上記の、出光興産の創業者の物語だとは知らなかった私は、一体何の本かしら?、と思って読み始めました。『永遠の0』の作者だから、きっとまた凄い小説なのだろう、程度の認識でした。 が、瞬く間に引き込まれました。あまりにも衝撃的な敗戦。戦前には満州国で大きな資産と販売網を誇った国岡商店は、何もかも失う。しかし、国内の同業他社やGHQ、石油メジャーの嫌がらせにも動じることなく、人を信じ、国に貢献し、そのためなら自らの利益など顧みないという固い信念を貫き通し、不死鳥のように甦る国岡商店。世界中をあっと言わせたイランとの直・取り引き、世界初のスーパータンカーの建設、国内最大規模の製油所を僅か10か月の突貫工事で建設させてみせた統率力。一体、この国岡鐵造(出光佐三)という人物は、どれほど物凄い人物なのか。 モデルにした国岡(出光)もさることながら、あたかも全てその場に立ち会って、見てきたかのように筆を進める作者の力量にも、あらためて感服しました。もちろん、これほどの立志伝中の人物なので、巻末にはたくさんの参考文献(伝記等)が並んでますが、それにしても、それら全てよりも、この本一冊の方が、あまりにもインパクトが大きいことでしょう。 老いた国岡は、日本人が誇りと信念を失わない限り、今後どんな国難が立ちはだかっても、きっと若い日本人たちが乗り越えてくれる、と信じています。翻って「失われた20年」と言われるこの時代、市場原理主義やグローバリズム、拝金主義に骨の髄まで染まってしまい、今の私たちは、何を道標にして歩んでいけばいいのか、すっかり自信を喪失しているように思います。もし国岡(出光)が今の時代に生きていたら、一体、何と言うことでしょうか。あまりにも偉大な日本人の先輩に、今の自分(たち)の有り様が恥ずかしく思えてしまいました。
by sergeant_cooper
| 2013-01-31 06:34
| 書籍・映画
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