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プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『笑う男』(ヘニング・マンケル/創元推理文庫、1994)
☆☆☆☆☆ 正当防衛とはいえ、人を殺したことに苦しむヴァランダー。警察官を続けるか否か悩む彼のもとへ、友人の弁護士が訪ねてきた。父親の死に腑に落ちない点があると言う。しかしヴァランダーに他人に力を貸す余裕はなかった。だが警察を辞める決心をした彼が見たのは、その友人が殺害されたという新聞記事。事件を追い始めた彼の身に犯人の魔の手が迫る。 ゴールドダガー受賞シリーズ。 (以上、出版社の内容紹介より抜粋) ヴァランダー・シリーズ第四弾。前作で、追跡中に関係者を誤射してしまったことが心にのしかかり、ヴァランダーは一年半もの間警察を病気休職。思い詰めて退職も考えていたところに上記の事件が起こり、ヴァランダーは今一度警察官としての使命に燃え、現場復帰を果たします。 前二作で、それぞれ冷戦とアパルトヘイトという非常にスケールの大きな事件を扱い、正直言ってこのシリーズがこれまでの勢い、緊張感を保てるのかどうか不安でした。作者の力量という意味でも、また一介の地方警察官ヴァランダーの活躍の余地という意味でも。 しかし、今回は臓器売買という極めて現代的な国際犯罪を題材とし、ヴァランダーもまた、一介の警察官、いや人間にできるギリギリの姿を見せています。解説の関口氏は、「世界中の中年男に読ませたい」、「なんとか食らいつこうとするヴァランダーの姿に応援したく」なる、と書いていますが、使命感だけを原動力に、弱音を棚に上げて「食らいつ」いていく彼の姿勢は、余人に真似のできるものではありません。しかし、立て続けに読んだこのシリーズ、新しい刊を手にする度に、またヴァランダーの世界に懐かしく没入できます。彼の生真面目な仕事ぶり、部下や同僚からの厚い信頼。読者と等身大のヴァランダーが、そういう共感を呼ぶのでしょう。 このシリーズは共通して展開がやや遅く、佳境に入るや「始めは処女の如く、後は脱兎の如し」の様相を見せます。本作は以前にも増し、クライマックスは映画の場面を彷彿とさせるダイナミックな活劇でジ・エンド。中年男ヴァランダーも小憎らしく思えてきます。「本シリーズが画期的な警察小説」と絶賛した関口氏に全く同感。
by sergeant_cooper
| 2009-06-19 04:58
| 書籍・映画
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