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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来』(広井良典/岩波新書、2015)
☆☆★★★ 富の偏在、環境・資源の限界等、なおいっそう深刻化する課題に、「成長」は解答たりうるか。近代科学とも通底する人間観・生命観にまで遡りつつ、人類史的なスケールで資本主義の歩みと現在を吟味。 定常化時代に求められる新たな価値とともに、資本主義・社会主義・エコロジーが交差する先に現れる社会像を、鮮明に描く。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、1964年生まれ。東京大学教養学部卒業、現在は千葉大学法政経学部教授(公共政策、科学哲学)。 著者の専門が科学哲学というところにもあるように、まず、資本主義が成立する(してきた)条件を科学に求めています。 科学とその基盤にある考え方、哲学がどのようなものであったから、資本主義が成立し、正当化された。また、科学を語る際に無視できないのは地球環境と資源の有限性。これらが悪化しつつある今、どういう資本主義社会を構想すべきなのか。 はじめに、で断られていますが、端的には「緑の福祉国家/持続可能な福祉社会」というのが実現すべき「ポスト資本主義」の在り方のよう。 また、科学が発展してきた土台となった哲学においても、人間を一個の存在として見る見方から、人間相互の、あるいはコミュニティや社会における関係性から見る見方が重要視されてきた議論を踏まえ、上記の方向性の例証とされているようです。どうも、斜め読みしてしまったので、浅い理解ですが。 資本主義の今後を展望する議論はたくさんありますが、本著、私がこれまで読んだ限りでは、どうも決定打的な議論はない。資本主義という切り口に限らず、現在の近代市民社会、市場原理主義という観点からも、似たようなものかと思います。 本著で私の評点がやや低い(☆二つ)のは、著者の議論は「よくある議論」なように思うからです。成長と生産性を重視するあまり、固定費である労働者が失業しては意味がない。格差の固定化を防ぐためには、再分配を強化するしかない。生産にドライブがかかり地球環境に負荷がかかる現在の資本主義を軌道修正し、関係性に生きる人間が人間らしく生きるために、福祉国家を目指すべきだ。 が、この手の議論、総論では賛成しますが、著者のもう一つの専門である公共政策が伴わないと、実現不可能なのです。ポスト資本主義を構想する上で、あまりに作為的(または、作為を必須とする)な議論に思います。キーワードしか知りませんが、「里山資本主義」的な議論もそうなのでしょうか。 私が関心があるのは、仮にそのような作為がないとし、今現在の社会を与件とすると、一体今の社会はどういう方向に向かうのか。どういう社会思想、政治思想を生み出すことになるのか。おそらく、そこから出てくる新たな思想が、新たな「資本主義」(か、その代替物)をドライブしていくのではないかと思うのですが。
by sergeant_cooper
| 2017-11-20 06:06
| 書籍・映画
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