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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『世界史を創ったビジネスモデル』(野口悠紀雄/新潮選書、2017)
☆☆☆☆★ 史上の国家を「企業」、その活動を「ビジネス」として理解すれば、新たな視点が得られる。ローマ帝国の盛衰、大航海時代の競争、さらには現代のAT&T、グーグル、人工知能についても…。 人類が経験してきた「成功」と「失敗」の数々から導き出される「歴史法則」とは?停滞する日本社会を打破する「フロンティア」がここにある。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 現在、一橋大学名誉教授の野口先生の本です。 ビジネスモデルと言えば、実際の企業の特徴的な(有り体に言えば)稼ぎ方でしょうけど、本著では、企業に限らず、数百年もの歴史を誇った古代ローマ、大陸の端にありながら果敢に海に打って出て海洋帝国を築いたポルトガルや大英帝国、そしてもちろん、現代ではAT&T、IBM、グーグルの例を挙げて分析しています。 なぜこれらの国家や企業は、繁栄の道を確固たるものにし、一方で、衰退へと向かったか。繁栄には幾つもの条件を満たす必要があるが、衰退はそのどれかを謝るだけで陥ってしまう。私たちは、歴史「に」学び、閉塞感が漂い続ける日本の参考にすべきだと説きます。 野口先生の本ということで、当然ご専門は経済。フロンティアを見出し、多様性を活力とすれば、まだまだ希望はあるのだとの論調ですが、一方で、正反対の議論をする『閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済』(水野和夫/集英社新書、2017)を読んだばかり。少々アタマが混乱しました。 水野さんの本では、既にあらゆるフロンティアは消滅したので、それを前提とする資本主義もいよいよ終焉を迎えている。近代が終わりつつある今、中世に範を取り、地域帝国と地方分権を両輪とした定常的な経済社会を目指すべきではないかとの内容でした。 が、本著では、古代ローマの礎を築いたアウグストゥス、大英帝国のエリザベス女王らの例を引き、繁栄への果敢な英断をした例があるとする。また、IBMもいったんは経営不振に陥りながら、CEOガースナーが見事に建て直した。グーグルは、広告モデルの新しい方法を切り開いた。 情報と「知」の面では、まだまだフロンティアはある。そして、過去の国家が国を開き、優秀な人材を登用して成功したように、(それでなくても人口減少社会の日本では)移民の受け入れに後れを取るとはとんでもないとする。 確かに、過去の例を見ればそういう事例はたくさんあるわけで、いたずらに悲観的になる必要はないとは思います。が、(個人的には)どうやら世界史的な転換点を迎えようとしている今、なお「成長」を目指して「イノベーション」をすることに、かつてのような意味があるのでしょうか。 もちろん、技術的なブレイクスルーでさらに物質的に豊かになる(なりたい)ということは、私としても拒みません。が、技術と経済政策とでもって、ひたすら成長でいいものかどうか。悩ましくなってきました。
by sergeant_cooper
| 2017-09-16 08:44
| 書籍・映画
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