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プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『真実の10メートル手前』(米澤穂信/東京創元社、2015)
☆☆☆☆☆ 高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と 呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗(たちあらい)と 合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める…。太刀洗は何をを考えているのか?滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執、己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。 『王とサーカス』後の6編を収録する垂涎の作品集。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 週刊文春ミステリーベスト10、2016年国内部門第2位。 作者の本、2014年は『満願』(新潮社)で第1位、2015年は『王とサーカス』(東京創元社)でこれまた第1位、そして本作は僅か2点差の2位と、絶好調のようです。ただ、個人的には短編集の『満願』には唸らされましたが、『王とサーカス』の方はその大袈裟な設定に違和感はありました。 さて、今回はまた短編集。あとがきによれば、そもそも2007年に雑誌「ユリイカ」で作者の特集が組まれることになって一つ短編を書き、それがその後の花開いた「太刀洗万智」シリーズの端緒なのだとか。 あらてめてこの本に収録された6編の短編を読んでみて、その上手さ加減に「唸らされ」ました。何かしらの「事件」や「事故」を取材するという記者の立場ではあれ、誰でも気が付きそうで意外に見過ごしてしまうような「点」と「点」を結んでちょっとした推理を組み立てて、ズバリと核心を突いてしまう。 しかも短編なので、核心を突いたからといって事件が急展開して大騒動になったりとか、その後についてまでいちいち書かれるわけではない。彼女が引き出してしまった真実は、ほろ苦く、あるいは絶望的で、読者はその余韻に浸るのみ。 こういう短編の書き手、もちろん世の中にはごまんといて、(国内ミステリをあまり読まない)私が知らないだけかもしれませんが、仮にそうだとしても、短編集で堂々の高評価を獲得し続けるのは並大抵じゃないだろう。 果たして作者が太刀洗万智シリーズをいつまで書くのかわかりませんが、ネタが続く限り、また短編集を書いてもらって、是非読みたいです。
by sergeant_cooper
| 2017-06-11 05:02
| 書籍・映画
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