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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『不屈の棋士』(大川慎太郎/講談社現代新書、2016)
☆☆☆☆☆ 羽生善治は将棋ソフトより強いのか。渡辺明はなぜ叡王戦に出ないのか。最強集団・将棋連盟を揺るがせた「衝撃」の出来事、電王戦でポナンザに屈した棋士の「告白」とは。 気鋭の観戦記者が、「将棋指し」11人にロングインタビューを敢行。ここまで棋士たちが本音を明かしたことはなかった! 由緒ある誇り高き天才集団は、はたしてこのまま、将棋ソフトという新参者に屈してしまうのか。劣勢に立たされ、窮地に追い込まれた彼らはいま、何を考え、どう対処し、どんな未来を描いているのか。プロとしての覚悟と意地、将来の不安と葛藤…。 現状に強い危機感を抱き、未来を真剣に模索する棋士たちの「実像」に迫った、渾身の証言集。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、1976年生まれ。出版社勤務を経てフリーとなり、2006年からは将棋界で観戦記者として活躍中との方です。 読んだばかりの「アルファ碁」は、技術者目線で見た人工知能に対する期待と評価でした。本著は一転して、受けて立つ側の生身の棋士が、多分既に棋士のレベルを超えているソフトをどう捉えているのか、その実感を「ロングインタビュー」しています。 既に何回か実施された棋士対ソフトの対戦では、棋士側にソフトが事前貸出され、研究してもいいとう「ハンデ」ももらった。が、あいにく団体戦でも負け越しもあり、完敗もあり、完全に分が悪いようです。 インタビューは、羽生善治のような(私でも名前を知っている)頂点に君臨する棋士から始まり、中堅、若手と続きます。世代や個性によって、ソフトへのスタンスも違うよう。総じて、人間との対局に備えての勉強(研究会への出席や棋譜の研究、詰将棋を解く等)もある中、さらに加えて慣れないコンピュータを操作して、慣れない指し手を見る、というのは負担のようでした。が、一方で、事後に棋譜を評価したり、「詰め」があるのかないのかという部分的な活用をしたりとか、一定の理解は進んでいるようです。 ただ、これも総じてどの棋士も言っていますが、ソフトとの対戦は「異種格闘技戦」だとか。人間ではやらない(=定跡にないとか、美意識や棋風に合わないとか)指し手でも、ソフトは遠慮会釈なく強引に打ってくる。でも、そこから、棋士の言わば「固定観念」「先入観」にはなかった斬新な手もあるわけで、ソフトの出現以降、将棋の幅は確実に広がっているそうです。 11人の棋士の方それぞれに強烈な個性もあり、また立場もあり、ご見解は様々ですが、タイトルにあるように、ひらすら圧倒的な力技で勝負するソフトが出現したとしても、「不屈」に立ち向かう気概を見た気がしました。悲壮感のある方もいれば、逆に、一種、楽しんでいる方もいる。ただ、いくら人間を上回るソフトが出たからといっても、棋士側としては、ファンに楽しんでもらう人間臭い、個性的な将棋を目指すだけだと述べられていたのは、清涼感を感じました。
by sergeant_cooper
| 2017-01-16 06:19
| 書籍・映画
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