検索
プロフィール
1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
カテゴリ
タグ
NFL(540)
ライブ(220) 広島市(76) 試乗(75) 浜崎あゆみ(72) クラシック(69) 海外ドラマ(64) 中央線(62) けっとちゃっぷ(62) ジェフリー・ディーヴァー(53) ピアノ(50) ロシア(49) ラジオ(49) マイクル・コナリー(48) 内田樹(43) 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
ライフログ
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
『猟鬼』(フリーマントル/新潮文庫、1992)
☆☆☆☆★ その夜またモスクワの路地裏に転がった死体からは、髪の毛とボタンが奪われていた。民警のダニーロフは、猟奇的な手口から連続殺人犯は異常者だと考える。だが被害者の一人がアメリカ大使館員の女性だったため、事件にはFBIが介入することになった。 風采の上がらぬロシア人刑事ダニーロフと、翳りをおびたFBI捜査官カウリーによる共同捜査が始まったが…。新シリーズ誕生。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 2014年から2015年にかけて、「チャーリー・マフィン・シリーズ」全15作を読破しました。「風采の上がらぬ」扁平足のチャーリーが、頭脳と勘の良さだけ(プラス、いざとなったら助け舟を出してくれる上司)を頼りに、冷戦から冷戦後の世界をしぶとく生き抜く、出色のスパイ小説でした。 さて、フリーマントルには他のシリーズもあることは知ってはいましたが、他の本を読むのにも忙しく、放っておいたところ、図書館の順番待ちに少し間が開いてしまい、そう言えばと思い出して読んでみることにしました。作品でいうと、チャーリーのシリーズの第九作『報復』(1993)の少し前に書かれ始めたものです。 このシリーズでも、チャーリーのと同様、ロシア側ではダニーロフという中年民警が主人公(=同僚の妻と不倫をしていて、妻に感づかれそうになる)。そしてアメリカからは、要人の姪が被害者の事件ということでFBI捜査官が送り込まれますが、ロンドン駐在時代にアルコールで問題を起こしたらしく、妻と離婚し、その妻は同僚と結婚している。何とも複雑な組み合わせです。 さてですね、連続猟奇殺人事件ということで、FBIとロシアの合同捜査が始まりますが、当初状況証拠が上がった大使館の人間は結局シロ。で、ダニーロフが知り合いの民警にたまたま調べさせていた精神疾患者がどうやら本ボシらしいということがわかり、実に「あっけなく」幕引きかと思わせます。これまでの複雑なプロットに何の関係もない行きずりの精神疾患者の犯行がオチでは、私は納得できませんでした。多分、この次の作品の伏線か何かかと思いました。 が、そこで最後に大どんでん返しがあった! ロシアからワシントンへ証拠調べに送った物件の「数」が合わないことに気付いたダニーロフとカウリーは、そこから、証拠を「改変」することに関与できた(身内の)人間を割り出し、当人にはワシントンへの凱旋帰国だと思わせておいて帰国させ、見事、ワシントンでの「尋問」で決着をつけます。 そうきたか! やっぱりフリーマントルのストーリーテリングの才は伊達ではなかった。最近、よく読むロリンズの新作を読んだばかりですが、こちらの方は文字数ばかり多くてさっぱりだったのに、フリーマントルの熟達した筆致にかかると、すらすらとストーリーが展開する。このシリーズも楽しみになりました。
by sergeant_cooper
| 2016-05-31 06:18
| 書籍・映画
|
Trackback
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||