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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『英語化は愚民化』(施光恒/集英社新書、2015)
☆☆☆☆☆ グローバル資本を利する搾取のための言語=英語。気鋭の政治学者が「英語化」政策の虚妄を撃つ! 英語化を進めた大学に巨額の補助金を与えるスーパーグローバル大学創成支援から、果ては英語公用語特区の提案まで。日本社会を英語化する政策の暴走が始まった。 英語化推進派のお題目は国際競争力の向上。しかし、英語化を推進すれば、日本経済は急速に力をなくすだろう。多数の国民が母国語で活躍してこそ国家と経済が発展していくという現代政治学最前線の分析から逆行することになるからだ。 国際政治の力学から見ても、英語による文化支配のさらなる強化は、世界の不平等を拡大するだけだ。グローバル・エリートと国民一般との分断。「愚民化」を強いられた日本国民は、グローバル資本に仕える奴隷となるのか。 英語化の罠を暴き、公正な世界秩序づくりへの処方箋を描く、衝撃作!(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 著者は、1971年生まれ。九州大学大学院比較社会文化研究院准教授(政治学)という方。冒頭で、言語学者、英語学者でもない自分がこのような本を書くのは、と断っていますが、正に、コトは単に英語の問題にとどまらず、国家百年の計とも言える一大事です。 上記のとおり、小学校からの英語教育の義務化や、英語教育をすべて英語だけで行うことや、すべて英語で通している授業の多い大学への補助金を増やすや等、国を挙げて英語教育の推進がなされています。英語だけ使う「特区」まで構想されているとは初めて知りました。 個人的な話ですが、私は大学生時代、(当時はまだ「国際共通語」という看板を掲げていた)エスペラント語を勉強しました。その時の売り文句が、「英語という言語帝国主義に対抗する」というもの。 当時でさえこの程度の認識はありましたが、今や米国発のグローバル・スタンダード、TPP、民営化、規制緩和という「新自由主義」の御旗の下、もうこの「空気」には誰も棹させないくらいのイキオイで英語熱が高まっているように思います。 しかし、読んだばかりの『日本語の科学が世界を変える』(松尾義之/筑摩選書、2015)でもそうですが、日本がこれだけの発展を遂げたのは、明治の先人たちが欧米の文物を日本語に翻訳してくれたお蔭で、私たちが母語で思考することを可能にしてくれたから。 ただ英語を使う人が多いだけ、という意味では、(失礼ですが)フィリピンやインドはどれだけ発展しているというのか。また、毎年のようにノーベル賞を輩出するまでになりましたが、受賞者のコメントを聞くと、やはり日本で落ち着いて研究に専念できる環境(つまり、語学の壁がない)があったからだという。 著者の議論は、100%正しく、産官学挙げて推進しようとしている政策は、100%おかしい。国を誤る。そういう認識を、多くの人にもってもらわないと、「ゆとり教育」とかの二の舞のような事態が二、三十年後に起きてからでは遅いのだ。
by sergeant_cooper
| 2016-01-08 06:24
| 書籍・映画
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