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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『スターリンの将軍ジューコフ』(ジェフリー・ロバーツ/白水社、2012)
☆☆☆☆☆ ソ連のゲオルギー・ジューコフ元帥は、ノモンハンの戦いで関東軍と戦火を交えた敵将として、日本でも知名度が高い。第二次大戦を通して、モスクワ攻防戦、スターリングラード防衛戦、ベルリン攻略で戦果を挙げ、ヒトラーを打倒する。本書は新資料を駆使して、「20世紀最高の軍人」と称されるジューコフの実像に迫る、評伝の決定版。(以上、出版社の内容紹介より抜粋) 上記のとおり、ジューコフ元帥のことはノモンハン事件の関連で知っていました。当初は小競り合いだった事件を、ジューコフが乗り込むや、周到な準備と圧倒的な物量で完勝に持ち込んだ。 独ソ戦に関する本は、それこそたくさん読んできたつもりですが、ジューコフ元帥が、ここまで全ての作戦に関与しているとは知らなかった(もちろん、さすがに幾つかの戦闘では負けてはいるが)。開戦時には参謀総長としての立場で、ドイツ軍が破竹の勢いで攻め込んでくると、窮地に追い込まれたレニングラード、モスクワ、キエフ、スターリングラードを前線で指揮する立場で、そして反攻の舞台が整ってくると、クルスクの戦車戦を決し、ベルリン攻防戦を制し、ドイツの首都を制圧する立場で。 窮地に追い込まれたスターリンが頼りにしたのもわかる。彼は、決して動揺せず、不屈の精神力と鉄の統率力を兼ね備えた「勝てる」指揮官だったのだ。農民上がりの徴集兵など、「戦闘マシーン」のドイツ軍の前に立たされたら蜘蛛の子を散らすように逃げ惑ったことだろう。そういう赤軍を鍛えて束ねあげるには、粗野で乱暴とも思える規律が必要だったのだ。 本著は、個別の戦闘に関してその戦術を解き明かす本ではないです。むしろ戦後、一度目はスターリンに、二度目はフルシチョフに左遷・名誉剥奪されながら、めげずに復活してきたジューコフの姿も描いています。「戦地妻」を抱えて計4人の奥さんがいた家庭事情にも触れています。全く以て、「評伝の決定版」との紹介の名に値する。 「ナチス・ドイツに対する勝利に、比類ない貢献をした人物を敬愛するのは、ロシアの人々だけではない」という言葉でこの大著を結んでいますが、私もあらためてこの、農村の貧しい靴職人の息子から叩き上げ、忠誠心と愛国心に燃え、不撓不屈の鬼となって独ソ戦を戦ったジューコフ元帥には、頭を垂れるしかありません。
by sergeant_cooper
| 2014-03-19 06:31
| 書籍・映画
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