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1964年(昭和39年)7月8日生まれ。蟹座でB型。
広島市出身、東京都国立市在住。 学生時代は水泳部(ちなみに100m自由形のベストタイムが60秒ジャスト)。 一番の趣味はアメリカンフットボール観戦で、1992年以来のNFLファン。好きなチームはTennessee Titans。 好きなアーティストのコンサート(浜崎あゆみ、クラシック等)に行ったり、路上ライブで見つけた若手のライブに行ったり。ピアノを始めたのも近年のマイブーム。演奏の動画は、以下です。 「片想い」 「17才」 「サイレント・イヴ」 「Honesty」 「We're All Alone」 「スター・ウォーズ」 「Voyage」 「上からマリコ」 「希望の轍」 ブログパーツ
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『資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言』(中谷巌/集英社、2008)
☆☆☆☆☆ 「「新自由主義経済学」は悪魔の思想だ。広がる格差、止めどない環境破壊、迫り来る資源不足。すべての元凶は資本主義そのものにあった。「新自由主義」の旗手と言われていた著者が、いま悔恨を込めて書く懺悔の書。」 (以上、出版社の内容紹介より抜粋) 「衝撃の「懺悔の書」に話題沸騰!今、最もメディアが注目する一冊! 佐藤優氏(起訴休職外務事務官)「この閉塞上京を抜け出すための最上の戦略書だ」 「グローバル資本主義との訣別宣言」に反響続々! 土居丈朗氏(経済学者)「構造改革の必要性を強く唱えていた著者が、本書で自戒の念をこめて「転向」を表明した。経済論壇において、衝撃的なことである」(読売新聞書評面09年1月11日) 天児慧氏(早稲田大学教授、現代アジア論)「特に「構造改革」を推進してきたブレーンや、迷走している政治家の皆さんが真剣に読まれることをお勧めする」(朝日新聞読書欄、09年1月25日)」(以上、本書の帯より) 新自由主義的経済政策のツケに対する批判の書はたくさん出ています。中には相当情緒的、マユツバ的なものもあるので選ぶ際には注意していましたが、それでも、これまで読んだ中で文句なしにベストだったのは、先日投稿したポール・クルーグマンの『格差はつくられた』(早川書房、2007)で、2008年には同氏はノーベル経済学賞受賞。見ている人は見ているものだと感心しました。 店頭で、この中谷先生の本を見て、「先生が一体全体どういう風の吹き回しか」と思いぱらぱら立ち読みしてみました。すると、これまでの「改革推進」の立場を全面自己批判し、転向を表明する、とあるではありませんか。びっくり仰天でこれは買いました。 一言で言って、実に要領よく、わかりやすく、新自由主義的経済政策・グローバル資本主義の副作用を指弾し、この日本からの政策転換を訴えています。カール・ポランニーという経済学者の言葉、「資本主義とは個人を孤立化させ、社会を分断させる悪魔の挽き臼だ」、「資本主義は発展の過程で、本来は交易の対象としてはいけないものに価格を付け、取引を行うようになった。それは労働、土地、そして貨幣そのものだ」という意見の紹介は、正に本書の最重要な論点を言い表すものでしょう。 一体、政府、というか日本の立場を代表する大経済学者だった先生が、マルクス主義にでも宗旨替えしたかのような議論には、上記の帯のように、およそ経済論壇においては衝撃的なものでしょう。これまでの全業績をどぶに投げ打つ行為にも等しい。そこまでして、敢えて立ち位置を変える勇気には、私のような凡人には及びもつきません。 気になってAmazonの読者レビューを見てみると、あいにく「自壊したのは著者の方だ」、「わかりきったことを今更書くな」等々、およそ最低の評価が並んでいました。しかし、同じことを彼らはクルーグマン教授にも言えるのでしょうか?本書は、クルーグマンの前掲書にも匹敵するほど、現在の資本主義社会の問題点を包括的、学際的に、誰にでもわかりやすく(=これが一番難しい)まとめています。著書の刊行という行為でもって立ち位置の変更を公にした勇気とともに、私は絶賛したいと思います。
by sergeant_cooper
| 2009-06-10 06:05
| 書籍・映画
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